みなさん、こんにちは! 令和8年4月の開業に向けて準備中の行政書士、前川です。

シリーズでお届けしている「事業承継補助金」の深掘り解説。

第1回で「継ぐメリット」を、第2回で「何に使えるか」をお話ししてきました。

「よし、自分もあの店を引き継いで挑戦してみたい!」 そう思った方が次にぶつかるのが、

「そもそも自分は申請できる条件を満たしているのか?」という疑問です。

実は、この補助金には超えるべき「3つの壁」があります! 申請直前に「対象外だった!」と泣かないために、今のうちにチェックしておきましょう!

1. 【人の壁】 誰でもいいわけじゃない?「実績」のルール

「やる気だけは誰にも負けません!」…素晴らしいことですが、国のお金を補助してもらうには、一定の「経験」「信頼」が求められます。

後継者(あなた)が満たすべき主な条件は、以下のいずれかです。

  • 経験者: その業種で3年以上の実務経験がある。
  • お墨付き: 商工会議所などの認定支援機関から、経営能力について確認を受けている。
  • 教育済み: 創業セミナーや特定の研修を修了している。

「異業種からチャレンジしたい!」という方の場合は、自治体の創業支援などを受けることでこの壁をクリアできるケースが多いので、諦めずに窓口へ相談するのが吉です。

2. 【会社の壁】 どんな事業でも対象になる?

引き継ぐ側の「会社」や「お店」にもルールがあります。

  • 中小企業・個人事業主であること: 大企業や、実質的に大企業が支配している会社は対象外です。
  • 直近の決算が極端に悪くないこと: 「今にも倒産しそう…」という状態ではなく、引き継いだ後に「継続して成長していける見込み」があることが重視されます。
  • 風俗営業などは対象外: 補助金の趣旨にそぐわない特定の業種は、残念ながら対象になりません。

「赤字続きの店を立て直したい」というケースでも、再生計画がしっかりしていればチャンスはあります。まずは決算書を3期分ほど手元に用意することから始めましょう。

3. 【デジタルの壁】 郵送は不可!「GビズID」の準備

意外とここでつまずく人が多いのが、「申請方法」です。 今の時代、補助金の申請はすべてオンライン(Jグランツ)で行われます。

そのために必須なのが、「GビズIDプライム」というアカウント。

⚠️ 注意! このID、発行までに2週間〜1ヶ月程度かかることがあります。 「締め切りが明日なのにIDがない!」となると、その時点で試合終了です。

まだ具体的に引き継ぐ先が決まっていなくても、IDの発行自体は無料でできます。起業を志したなら、真っ先に取得してください。

まとめ:高い壁も、早めの準備で「階段」に変わる

「条件」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、これらはすべて「事業を確実に成功させるためのチェックリスト」でもあります。

  1. 自分の経験を棚卸しする(人の壁)
  2. お店の財務状況を把握する(会社の壁)
  3. デジタル環境を整える(デジタルの壁)

この3つをクリアしたとき、あなたは単なる「後継者候補」から、国が認める「次世代の経営者」へと一歩近づいているはずです。

「開業準備中(令和8年4月開業予定)行政書士前川翔平事務所」